【 l と r の発音に違い】

英語の l と r は日本人にとっては双子のようです。双子は顔が似すぎていて最初はなかなか区別が出来ません。しかし何回か見ている内に、それぞれの顔が違って見えるようになります。

ある人達にとって、双子の顔の違いがわかるようになるより、r と l の聞き分けの方が時間がかかるかも知れません。

聞き分けが出来るようになるための最善な方法は、自らどちらも発音できるようになることです。

l も r も lace や race のように音節の始めの音、すなわちその後に母音が続く場合と、hill や hear のように音節尾の音、すなわちその後に母音が続かない場合があります。

– 音節尾の場合 –

音節尾の l は舌の先端を上の前歯の裏に押し付けたまま声を出します。音節尾の l は何秒でも何分でも発音し続けることができますので、極端に長く発音し続ける練習をして見て下さい。

音節尾の r は舌の先端を口の天井部分に触れないように出来る限り後ろに丸め、その状態で声を出します。音節尾の r も何秒でも何分でも発音し続けることができますので、極端に長く発音し続ける練習をして見て下さい。

そして音節尾の l と音節尾の r を交互に何度も発音し、発音に違いが明確になるまで、練習を続けて下さい。

– 音節始めの場合 –

音節始めの l は舌の先端を上の前歯の裏に押し付けた状態で声を出し始め、声が出た直後に、声を出したまま前歯の裏を歯切れよく蹴るような感じで舌の先端を前歯から離します。舌が前歯から離れる瞬間の音が音節始めの l で、瞬間的な発音なので、連続して発音することはできません。

l の後に a という母音を付けて、la la la la のように繰り返して発音すると、やがて音節始めの l に慣れてきます。

音節始めの r は舌の先端を口の天井部分に触れないように出来る限り後ろに丸め、その状態で声を出し始め、声を出したまま舌の先端を口の天井部分に触れないように元の状態に戻します。丸まった状態を元の形に戻す瞬間の音が 音節始めのr の発音なので、連続して発音することはできません。

r の後に a という母音を付けて、ra ra ra ra のように繰り返して発音すると、やがて音節始めの r に慣れてきます。

音節始めの l と r に慣れて来たら、la la la la ra ra ra ra 　あるいはla ra la ra la ra la ra のように交互に発音する練習をすると、l と r の違いがより明確になって来ます。

– l と r の聞き取り –

自らl と r の違いを意識しながら、発音できるようになると、l と r を聞き分けることも出来るようになります。